IM920sLとLoRa(プライベートLoRa)の特長と選び方IM920sL & Private LoRa Guide

920MHz帯無線ネットワークを利用した通信システムを構築する際、当社のIM920sLシリーズとLoRa(プライベートLoRa)のどちらを採用すべきか悩まれることがあります。

どちらも920MHz帯を利用した長距離無線通信モジュールですが、求める通信距離やデータ量、設置環境によって適した選択肢は異なります。

本ページでは、IM920sLとLoRaの特長を比較しながら、用途に応じた選び方を解説します。

  • インタープラン(IM920sL)の特長

      • IM920sLはインタープランが開発したオリジナルの920MHz帯無線モジュールです。
        2018年の発売以来、工場や物流、建設現場、農業分野など幅広い用途で採用されており、豊富な導入実績があります。

        主な特長:
        • 見通し環境で最大35kmの通信実績
        • 最大7段のマルチホップ通信(中継機能)に対応
        • 動的なルート探索によるネットワーク構築が可能
        • シンプルなコマンド体系で開発しやすい
        • MOQの制約がなく、1台から購入可能
      • IM920sLは、マルチホップ通信と動的ルート探索機能を搭載しており、広範囲のエリアで安定したネットワークを構築できます。
        通信経路は自動で生成・最適化されるため、中継ノードの故障や通信環境の変化が発生した場合でも、別ルートへ自動的に切り替えて通信を継続できます。
  • LoRa(プライベート ローラ)の特長

      1. 高い受信感度による長距離通信
        LoRaは、高い受信感度を活かして広範囲のエリアをカバーすることが可能です。
        設定によっては、約-140dBmという高い受信感度で通信でき、障害物の多い環境や山間部・農地などの広域エリアでの利用に適しています。

        一方で、通信距離を優先した設定では、
        • 通信速度が低下する
        • 送信時間が長くなり、消費電力が増加する
        • 数Byte程度のデータしか送れない
        といったデメリットもあります。
      2. 送信出力20mWに対応
        LoRaには、20mWの送信出力に対応した製品が多数あります。
        高い受信感度と20mW出力設定により、通信の届く範囲や安定性が向上します。
      3. マルチホップ構成は製品ごとに異なる
        LoRa製品の中には中継機能に対応したものもありますが、対応するネットワーク構成や中継方法は製品によって異なります。
        中には、通信経路を事前に設定する必要がある製品もあり、経路上の中継器に障害が発生した場合、通信が途絶えてしまうことがあります。
        システムの規模や用途によっては十分に実用的ですが、導入前に対応するネットワーク構成や運用方法を確認しておくことが重要です。
      4. 他メーカー製品との通信互換性はない
        LoRaは、LoRa変調方式を利用していますが、通信プロトコルはメーカーごとに異なります。
        そのため、他メーカー製品との通信互換性はなく、基本的には同じメーカーの対応製品同士でネットワークを構成する必要があります。
        これはIM920sLも同様で、通信を行うモジュールは同じIM920sLシリーズで統一する必要があります。
        ※IM920sLは、高速モード使用時に限り、IM920sシリーズとの通信互換性があります。

IM920sLとLoRaの選び方Recommendation

IM920sLがおすすめなケース

・工場や倉庫など障害物が多い環境
・通信距離だけでなく通信速度も重視したい
・多段中継を活用して通信エリアを広げたい

LoRaがおすすめなケース

・中継なしでできるだけ遠くまで飛ばしたい
・通信速度は遅くてもよいので通信距離を優先したい
・シンプルなネットワーク構成で運用したい

まとめConclusion

IM920sLは通信距離と通信速度のバランスに優れ、マルチホップ機能を活かした柔軟なネットワーク構築を得意としています。
一方、LoRaは高い受信感度と送信電力を活かした長距離通信が可能で、通信距離を重視するアプリケーションに適しています。
どちらが優れているというものではなく、求める通信距離、データ量、ネットワーク構成によって最適な選択肢は異なります。

当社では、LoRa、Sigfoxなども含め、お客様の用途や設置環境に応じて最適な無線方式をご提案しています。
920MHz帯無線をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

新製品情報

現在、LoRa変調を採用した920MHz帯無線モジュールの新製品の販売準備を進めております。

・見通し数十㎞の長距離通信に対応
・多段中継および自動ルート探索に対応したマルチホップ機能を搭載
・最大128byteのデータ送信に対応
・送信出力20mWに対応
・当社他製品と共通のIMコマンドを採用
※記載内容は開発中のものであり、仕様・機能は予告なく変更となる場合があります。

ご要望やご検討中の用途などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。